離婚財産分与の知識のすべて
| (3) | 財産分与の対象になるのはどのような財産でしょうか。 |
| (イ) |
一口でいうと、結婚してから二人の力で築き上げた財産は全て対象になります。
【例】
結婚してから買った不動産、預金、生命保険(これは離婚のときもし解約したらいくらのお金になるかということで金額を計算します)、自動車、家財(但し買ったときと比べ離婚のときは価値が減っていることが多いと思います)、貴金属類、株などの有価証券、ゴルフ会員権などのほか、営業による財産であっても二人が協力して築いたものであれば財産分与の対象です。
【財産の名義はどう関係しますか】
名義については、夫婦共同名義はもちろん、たとえ夫名義、妻名義であっても、実質的に二人で築き上げたものがもとになっていれば財産分与の対象です。また子供名義の預金なども、子供が小遣いやお年玉を貯めたというような比較的小額のものはともかく、夫婦二人で築き上げたものであれば財産分与の対象となります。夫婦と夫の父とが畜産業を営んでいた場合、収入はすべて夫の父名義としていたとしても、その中には夫婦の働き分があるとして400万円(但し昭和52年当時)の財産分与を認めた例もあります(熊本地裁昭和52年7月5日判決)。要するにポイントは名義ではなくて、実質的に二人で築き上げた財産といえるかどうかです。
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| (ロ) |
年金や退職金はどうでしょうか。
【年金について】
年金については、年金分割の制度ができました。
年金分割できるのは厚生年金部分、共済年金部分で、国民年金部分は年金分割対象でありません。
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| (ハ) |
逆に離婚時に夫婦のどちらかが持っていても、二人で築き上げたといえない財産(特有財産といっています)は財産分与の対象とはなりません。例えば結婚前から持っていた預金、結婚後親が亡くなって相続した財産などがこれにあたります。このような財産は二人で築き上げた財産とはいえないので、財産分与の対象にならないのです。
もっとも、夫婦の一方が相続によって得た財産であっても、その維持に他方が協力した場合は財産分与の対象となることがあります。 東京高裁判決(昭和55年12月16日)は、夫が父から借地権の贈与を受け(これだけですと夫婦の共同の財産ではなく夫の特有財産になります)、妻が家計の維持に多大な寄与をしてきた場合、借地権についてはその価格の1割を妻に財産分与するとしています。 |